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栗原 武士(くりはら たけし)

研究室紹介

栗原先生

所属: 地域創生学部地域創生学科 地域文化コース 職位:准教授  学位:博士(文学) 

研究室:県立広島大学広島キャンパス1823号室 

E-mail:tk-kuri@(@の後にドメイン画像を付けて送信ください)

研究内容:https://researchmap.jp/read0117266

研究に関する自己PR

1970〜80年代に活躍したアメリカ短編作家レイモンド?カーヴァーの作品を中心に、ジェンダーや人種、自然との共生などの観点から現代アメリカ文学を研究しています。 

研究テーマ

ジェンダー研究、白人性研究、労働者階級研究、環境文学研究 

研究の特徴?内容

アメリカ北西部の労働者階級の一家に生まれたカーヴァーは、アルコール依存症や貧困、家庭不和など、低所得層に属する人々の暮らしぶりを、平易な文章で淡々と描く作風で人気を集めました。ヒッピーや黒人運動に代表される1960年代の対抗文化ののち、1970年代以降のアメリカ社会は、一般的にふたたび保守化の道をたどり始めたといわれますが、そのような「強いアメリカ」の再興をめざす保守的な言説が飛び交う当時のアメリカにあって、カーヴァーが作品中に描いた貧しいアメリカ人の姿は、いわば「陰のアメリカ」を浮き彫りにしています。

カーヴァー作品の優れた点は、ときおり「貧乏でも、べつにいいじゃないか」という開き直り(良い意味で)をみせる登場人物が描かれていることだと私は考えています。物質社会にあこがれつつも、現実には厳しい経済格差にはばまれ、貧乏なままの自分に嫌悪感と羞恥心を抱いてしまう。そういう消費主義というイデオロギーから逃走し、ある意味とっぴで奇矯な行動に小さな幸福を見出す登場人物たちを、カーヴァーは好んで描いたように思います。

現在、世界ではグローバリズムがもたらす経済的不均衡が問題とされています。これまで以上に生きづらくなりつつある現代社会に暮らす私たちにとって、カーヴァーの描く日常の小さな幸福のかたちは、多様な生のあり方を考えるためのヒントとなると考えています。 

受験を検討している方々へ

私は地域文化コースで「米国社会文化論」「米国社会文化論研究」を主に担当し、卒業論文執筆を行うゼミでは専門とする現代アメリカ文学を題材として、さまざまな社会問題についての議論を行います。過去のゼミ生の卒業論文のテーマには、以下のようなものがあります:

?人種

?ジェンダー

?セクシュアリティ(LGBTQ?アセクシャル)

?経済格差(階級)

?老い

これらはますます多様化が進む未来の地域社会をデザインする上で必ず考えなければならない重要なテーマです。栗原ゼミではアメリカ社会における多様性の尊重を基盤として、これからの地域社会のあり方を考えるための国際的なスタンダードを学ぶことができます。ゼミでの学びを活かして、企業の女性従業員活動推進チームで働いているゼミ卒業生もいます。ゼミ生の活動内容についてより詳しく知りたい方は、いつでもお気軽にお問い合わせください。

連携協力を検討している方々へ

国内外での招待発表?講演をはじめとして、市民講座や高校での模擬講義、研究授業のアドバイザーとしての活動など、これまでのさまざまな経験を生かした連携協力が可能です。オンラインを活用した大学間の垣根を超えたジョイント講義や高大連携授業のあり方にも関心があります。連携協力に興味をお持ちの方はお気軽にメールでお問い合わせください。

論文リスト

    著書

      キーワード

      英米文学、現代アメリカ文学、レイモンド?カーヴァー、ホワイトネス、白人性、男性性、労働者階級 

      関連するSDGs項目

      1351016


      所属別一覧